東京都立川市。人間ドック、健康診断、健康増進を通じて、皆様の健康管理のお役にたちたいと考えております。

健康診断トピックス

第17回テーマ
眼底検査のはてな(?)

 眼底検査は、瞳の瞳孔という真ん中の黒い部分を通してフラッシュを当て写真を撮ることで、眼の奥の血管や網膜を映し出し眼底病変を見つけることが出来ます。代表的な病名として緑内障性視神経乳頭陥凹拡大、白内障、加齢性黄斑変性、眼底出血、糖尿病性網膜症があります。眼底病変は自覚症状に乏しく、視力低下を自覚したときにはかなり病気が進んでいることがあります。検査で早期発見、早期治療をすることで、失明の予防や症状の進行を食い止めることが可能です。
 瞳孔は明るいところでは瞳に入る光の量を減らすため小さくなり、暗いところでは光の量を増やすために大きくなります。暗い部屋で撮影するのは、瞳孔が大きい方が鮮明な写真が撮れるからです。また、緊張状態や驚いた時は小さく、リラックスしているときは大きくなります。他にも年齢を重ねることでも小さくなります。瞳孔を大きくしたり、小さくしたりすることは脳の反射のため、自分の意志で調節することは出来ません。眼底検査撮影時に瞳孔が小さいと瞳の中に十分な光が入らず、病変があっても見つけにくくなります。
 撮影時にすでに瞳孔が小さい方もいますし、時間を空けて撮影しても瞳孔の大きさが戻らない方もいます。その場合、「瞳孔が小さい為、眼底写真一部判定不能」という結果が出てしまうことがあります。このような指摘を受けた場合、瞳孔を大きくする薬を使用できる眼科での再検査をお勧めします。

(文責:臨床検査技師 髙森 ゆかり)

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